2009年03月01日
児童たちからの質問

【信濃毎日新聞 2月27日 朝刊より】
新聞を読んでいて、ふと気になった記事がありました。東筑摩郡麻績村の
麻績小学校の6年生23人が、村議会の議場で一般質問などの議会体験
をしたそうです。5つに分けたグループの内の1グループが、村内にあるス
キー場への要望として、リフト搬器へのセーフティーバーの取り付けをあげ
たとのことです。
今冬も残念ながら、スキー場に関わる事故が多数起こっています。車山の
近隣のスキー場でも、亡くなられた方がいらっしゃいますし、索道設備関連
の事故としては、下高井郡山ノ内町にある 「北志賀小丸山スキー場」 での
重軽傷者3名を出したリフト事故が記憶に新しいところです。
児童たちからの質問に対して村の職員さんからは「リフトの付け替えには
多額の費用が掛かるので難しい」と説明があったそうです。うん、同業者
としては、類似する状況ではありますね。
記事には、これ以上のことは書かれていないので判りませんが、この後、
この質問に対する答えとして、何か付け加えることはあったのでしょうか。
スキー場で起きている様々な事故に対して、自分たちなりに考えているこ
と、不安に思っていることを率直に述べてくれたとしたのなら、それは有難
いことです。ひょっとしたら、何処のスキー場かに関わらず、本当に怖い思
いをしたことがあったのかも知れません。
初めてリフトに乗るときは誰だって緊張するものです。でも、正しい乗り方
をしっかりと知っていれば、そして当日の天候などを熟知した係員の指示
を守ってくれれば安全に利用することができます。索道設備によって違い
はありますが、以前、私がスキースクールの講師をしていた時、「どうして
このリフトには手すり(セーフティーバー)がないの? これで大丈夫?」と
子供たちに訊かれたときに、そう答えました。ウインタースポーツはレジャ
ー」と割り切れるものではありません。常に危険が潜んでいること、マナー
を守ること、天候の変化に気を配ることなど、学ぶことはたくさんあります。
スキー場は、そのような感覚を身に付けていく場所でなくてはならないと
思います。そして関わるスタッフも、それを強く意識する必要があります。
そのような「付け加え」があり、スキー場の安全管理についての説明もあ
って、この議会体験が更に良い学習の場になっているであろうことを望み
ます。


【写真:車山高原スキー場 2月5日撮影】
Posted by ふ~るん at 21:27│Comments(0)
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