先週末に発行された「日経流通新聞(通称:日経MJ)」の特集記事〔ブームの
裏側〕にて、8月29.30日に伊那市高遠町で開催された「第1回高遠ブックフ
ェスティバル」が紹介されていました。
初めて耳にする、本がキーワードの観光スタイル『ブックツーリズム』。イベン
ト開催期間の賑わいはもちろんですが、それよりも〔本の町づくり〕をコンセプ
トに、小さな町を活性化するための方向性のひとつとして、今回は媒体として
本を選んだ、そしてイベント関係者だけでなく、初のイベント開催を通じて、地
域の方々の明るい力を集めて、その後に続くような良い影響をもたらしていき
たい・・という、先々までを見据えた非常に興味深い企画です。
私は初日の様子を観てきましたが、町全体が穏やかさに包まれていて、歩く
人たちの優しい表情がとても印象的でした。【
高遠ブックフェスティバルのこと】
何処でも同じようなことをしようと思えば、決して出来ないことはないでしょう。
様々なコンテンツ、プログラムを揃えて、規模も大きく出来るかも知れません。
しかし真似の出来ないものがそこにあります。
先日受講した、観光ホスピタリティカレッジ第1講にて講義してくださった、ザ・
リッツ・カールトン・ジャパン・カンパニー日本支社 支社長の高野 登さんは、
この時代を生き抜く最も重要なもの、最後に残るものとは「ハードウェアでも
ソフトウェアでもない。そしてヒューマンウェアでの差別化も難しい。残るもの、
(企業の)存在理由は〔哲学〕です」と仰っていました。
これはなにも企業の存在理由だけでなく、その他の多くの物事に当てはまる
ことではないかと思います。初めて取り組むことには、様々な障壁があるかも
知れませんが、それを乗り越える力と決意、そして自分たちが創りあげた哲学
を大切にし、そして集うことが出来る物事こそが、これから先も良い形で引き
継がれ、そして評価されるのだと思います。