〔シンガーソングライター 清水まなぶ さん〕
2002年からスタートした車山の夏の音楽イベント「音楽の奏原in車山
高原」にご出演いただいたミュージシャンの中には、長野県出身の方で
あったり、長野を中心に音楽活動をしていらっしゃる方もたくさんいらっ
しゃいます。
2回に分けてご紹介するのは、ミュージシャン、ラジオパーソナリティと
してだけでなく、多方面で活躍中の『清水まなぶ』さんです!
もちろんご存知の通り、清水さんはナガブロガーでもあります☆
清水さんには、2002~2006年まで4年続けて「音楽の奏原」にご出
演いただきました。そして何度も、清水さんの優しさと、ミュージシャン
魂に胸を打たれました・・。
「音楽の奏原」は野外ステージを使用してライブイベントなどを行います。
雷雨や台風といった気象条件に左右されることも多く、運営には非常に
気を遣いますし神経をすり減らします。
まず、その洗礼を受けたのが2003年の「オープニングライブ」。
前年から続いて出演の清水さんと、ぜひに、とお願いをして出演が決まっ
た『
拝郷メイコ』さんによるライブイベントだったのですが、「どうして・・」と
いうタイミングで台風直撃。当日の朝まで奇跡が起こることを祈りましたが
届くことはありませんでした。
横なぐりの雨と木々を揺らす強風。これじゃ仕方ないよ、と納得するように
しました。
「~♪ ~~♪ ~~~♪」 どこかから聞こえてくるギターの音と歌声・・
時計を見ると、ライブのスタート時刻。まさか!?と思ってステージへ行くと・・
そう、ライブは始まっていたんです。誰もいない客席に向かって
誰のためなのか、何のためなのか・・。 ただただ熱い感情が込み上げて
きます・・。そして階段に場所を移してからも観客のいないライブは続き・・
「また来年がんばろう」。
そう言うことは、決して簡単なことではありません。そして、イベント開催の
ための準備を重ねてきて、このような結果になった喪失感を切り替えるの
はとても難しいことです。
清水さんの心のなかに、私たちスタッフへ伝えたいメッセージがあったか
どうかはわかりません。でも、「この後のプログラムも絶対に成功させる、
そして来年のこのプログラムにこの悔しさをぶつけよう!」と、強い感情が
生まれたのは事実です。
この日の清水さんの姿をみていたFM長野の方は言っていました。
「彼は根っからのギター少年ですから」
いい音楽を届けようぜ!
おんなじ夢を持ったひとが集まって、ひとつのものを創っていく・・
苦労も多いけれど、闘ってみたい、やり遂げてみたい、そう感じ始めた日
でもありました。
そしてその翌年もまた、試練と感動のライブイベントになるのでした・・。
その2につづく。